ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。
【桂枝人参湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
Mさんは、中堅の食品会社に勤めて30年のベテラン営業マンです。最近、仕事上のストレスが大きくなっています。
加えて、Mさんは数十年来の頭痛持ちです。ストレスが高まり、緊張が続くと眉間やこめかみの辺りがズキズキと痛み出すことが多く、仕事中に痛み出したりすると仕事にならないため、大変困っていました。そこで漢方を始めることにしたのです。
Mさんの場合は、胃腸が弱く、胸がつかえたり、下半身が冷えたりする体質で、桂枝人参湯という漢方薬が処方されました。すると、見事に頭痛が治りました。長年の悩みの種から解放されたMさんは、以降、この薬を常備薬にしています。
現代病名:頭痛
出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス
看護師のAさん(23歳・女性)は、前夜から続く嘔吐と下痢、熱で、職場の病院を早退することになり、その前に漢方薬をもらいに診察室を訪れました。
その場で医師に処方してもらった桂枝人参湯を服用し、症状は治まったものの、脱水による手足のしびれが出て動けません。
冷えが強いため、真武湯エキスをお湯で溶いて服用し、体を温め、さらに点滴液を温めて処方されました。
点滴液が体に100ml入ったところで、手足のしびれが取れ、Aさんは危険な状態を脱することができました。
現代病名:自家中毒
今年70歳になるCさん(女性)は、体が弱く、かぜをひくたびに激しい下痢に悩まされていました。
そんなCさんを心配
した長男が知り合いの漢方薬局で相談したところ、桂枝人参湯を勧められました。
早速、服用しはじめたところ、すぐに食欲が出て、かぜをひいても下痢をしなくなりました。また、顔色もよくなり、以前に比べて体力もついてきました。
Cさんはいま、趣味の花づくりを続けるためにも、桂枝人参湯を一生飲み続けたいと思っています。
現代病名:下痢
出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス