ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。
【片仔廣の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
50歳代の中肉中背の男性会社員。主訴は胃の痛み。特に午後から夕方にかけて、痛みが背中に放散する。
15年前より小変部の胃潰瘍と診断され、H2ブロッカーを断続的に服用している。最近は安中散を服用しているが、更にガスター錠(120mg)を加えないと痛みが治まらないと言う。何とかH2ブロッカーを止めたいと相談される。食欲は普通、酒は以前より早く酔うとのこと。
以上を勘案して、片仔廣(四川富貴廣)をすすめる。1週間後報告に来店され、四川富貴廣を朝夕10粒ずつ服用した結果、H2ブロッカーを服用したのは1回きりで、その後は服用しないで過ごせるようになったと感謝された。飲酒後も以前より楽になったそうである。
以上から考えて、田七、欝金、蘇合香等からなる四川富貴廣は、胃粘膜の血流を改善し、併せて抗ストレス作用により「ストレス性潰瘍」に有用であると考える。次回は錦上四川富貴廣をすすめようと思っている。
現代病名:胃痛