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玉屏風散エキス細粒G 「コタロー」の 医師の処方解説(漢方体験談)

「屏風(びょうぶ)をたてて風邪をよける」益気固表の代表方剤

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玉屏風散エキス細粒G 「コタロー」

医師・薬剤師  医師・薬剤師の処方箋解説

ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。

【玉屏風散の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈自汗〉

治例図

■患者:女性、43歳
中年女性が診察室に入ってくる。体格はやや痩せぎみ、顔色はさえず、元気もない。

【カルテ】
主訴:自汗の症状が現れて1年余り、1ヵ月前から悪化。

現病歴:患者はもともと虚弱体質でカゼを引きやすい。1年ほど前から特にこれといった原因もなく、数日に1回の割合で自汗の症状が現れ始めた。発汗量は比較的多い。1ヵ月ほど前から症状が悪化し、体力も低下してきたため診察を受けに来た。

所見:汗が流れるくらい出る。この症状は1日に数回現れ、めまい・目のかすみ・胸悶*・息切れを伴う。ふだんからカゼを引きやすく、精神的に非常に疲れやすい・少気・力が入らない・声が小さい・憾言・動くとすぐに呼吸がとぎれとぎれになるなどの症状がみられる。また、胱腹脹満*・食欲不振・納少・食後に腹脹が悪化するなどの症状も伴う。大便稀漕*で1日に数回便通がある・口渇はなく味がしない・身体が痩せる・顔色に艶がない・舌質淡・舌苔薄白・脈細弱。

【証名】肺脾気虚証

【治法】補益脾肺・益気固表

【処方】補中益気湯合玉屏風散加減

【弁証分析】
患者はもともと虚弱体質であり、カゼを引きやすく、さらに発病してからすでに長い時間が経っているため、肺脾の気が虚し、衛表の固摂作用が失調し、汗を固摂する力を失い、自汗となった。汗をかいた後は、宗気も損傷するため、胸悶・気短*が現れ、またそこから清空*が失養するため、めまい・目のかすみが現れる。

発病してから長い時間が経っているため肺気が不足し、肺の機能が低下し、精神的に非常に疲れやすい・少気・癩言・動くとすぐ息切れがする・声が小さく何かに怯えているようといった症状が現れる。

肺衛の気が虚すと衛気を肌表に行きわたらせることができなくなるため、衛表が固摂できなくなり、外邪を受けやすくなる。

脾気が虚損すると運化機能が失調し、脇腹脹満・食欲不振・納少・食後に腹脹が悪化するなどの症状が現れる。

脾虚によって運化機能を失常すると清濁を分けられなくなるため、水湿が腸に下りてしまい、便濾になる(1日に数回)。

脾は気血生化の源であるので、脾虚になれば生化の源が不足するため、頭・顔面・肢体・筋肉を濡養できなくなり、顔色に艶がなくなる`倦怠感・身体が痩せるなどの症状が現れる口舌質淡・舌苔白・脈細弱はすべて気虚の象である。

四診を総合して考えると、肺脾気虚証の証候の特徴と一致する。よってこの診断を下す。

弁証論治 肺脾気虚証  

現代病名:自汗

2〈花粉症〉

治例図

36歳女性
来店時は、目が充血して鼻水が多く出る状態だった。昨年よりもひどい症状になって困っていた。

玉屏風散を服用していただいた。開始翌日からひどい症状は、無くなった。7日間服用して、現在も続けている。

弁証論治 肺気虚  

現代病名:花粉症

3〈慢性鼻炎〉

治例図

80歳代 男性
鼻炎に1悩んでいると来店された。話を聞いてみると長期にわたって症状が出ており、慢性化している。また粘膜も弱いような印象を受けた。

そこで効きが早くなるように、衛気を高めようと玉屏風散を選択した。また体質を考慮して荊芥連翹湯を併用した。

服用後、1日位で症状の改善が見られ、10日服用されたら、かなり良くなったと喜ばれた。新薬と比べると安心して飲めるとの事で気に入られた様子だった。

弁証論治 衛陽不固/衛気虚  

現代病名:慢性鼻炎

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