Now Loading

ツムラ 木防已湯 エキス顆粒(医療用)の 医師の処方解説(漢方体験談)

むくみを取って呼吸を楽にする心臓の漢方薬

↓ご注文へ ↓ページ最終へ

この商品ページは、4ページあります。

ツムラ 木防已湯 エキス顆粒(医療用)
相談窓口

医師・薬剤師  医師・薬剤師の処方箋解説

ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。

【木防已湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈心臓性喘息〉

治例図

65歳の男性。

8ヵ月前より毎夜喘息様発作が起こり、増悪するばかりであった。発作は毎夜半、痰が出るまで苦しむ。脈は弦大浮で、腹は肝臓が5横指ほども肥大し、上腹部一体が板のように硬く触れる。大便は秘結し、夜2~3回排尿があり、尿中蛋白、ウロビリノーゲンともに陽性。発作時は口渇が甚だしく、下肢浮腫がある。

増損木防己湯を与えたところ、漸次快方に向かい、発作の回数が少なくなり、肝臓の肥大が減じて2横指ぐらいとなった。

現代病名:心臓性喘息

2〈心臓弁膜障害〉

治例図

41歳の男性。

顔面浅黒く、口唇暗紫色、15年前に関節リウマチに罹患し、約4年前から心悸、呼吸困難 が起こった。

自覚症は大便1日1回、小便20回、心悸・呼吸困難・咳漱・頭痛・心下部居塞感・発汗傾向がある。

他覚症は、脈沈緊・舌少し白苔・心下部に強い抵抗・圧に対して不快感・心濁音界拡大・収縮期雑音が著しい。

木防已湯を与え、5日後に心悸と咳漱消退、1ヵ月でほとんど自覚症が消失して就業、1年3ヵ月服用して腹部心下部症状がほとんど正常となった。

現代病名:心臓弁膜障害

3〈心臓性喘息と腹水〉

治例図

63歳の男性。

70キロ以上の太った人で、腹部は太鼓のように突き出ている。一見して顔色が紫色に鬱血して、手の甲は丸くなるほどむくんでいるのがわかる。下肢にも中等度の浮腫があり、腹水もたまっている。

主訴は、呼吸困難で、歩行時とくにひどい。横臥不能で、腹水と四肢の浮腫があり、腹囲は1メートル5センチもある。心下部は肝臓の腫大のため、盆を半分のみこんだように堅く触れる。按ずと圧痛苦悶を訴える。心持動不整であるが、雑音は著明でない。脈は沈緊である。尿は100㏄ぐらい数回、蛋白中等度、血圧は115/85、心臓と肝臓と腎臓が悪いといわれ、4ヵ月も入院していた。

この患者の症候はすなわち「その人喘満、心下痞堅、面色黎黒、脈沈緊」の条文にあてはまるものである。

分消湯は効なく、木防已陽加茯にすると、10日分で呼吸困難、胸内苦悶は拭うようにとれた。初診時は家人の肩につかまってやっと来院したが、2回目のときは途中休まず平気で歩いてきた。尿量増加して腹水も浮腫も消失し、心下部も軟かとなり、横臥可能となり、仕事も少しずつできるようになった。

現代病名:心臓性喘息と腹水

↑ページ先頭へ