ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。
【胃苓湯(平胃散+五苓散)の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
30歳、男性。
朝方、気分の悪さにより起きてしまい、ついには吐いてしまった。その後、熱が出てきて、水様性下痢も頻繁に出るようになり、少し悪寒がするようになったという。そこで、何かよい薬はないかとの相談であった。
本人が言うには、前日、夕食後こたつに入っていると、喉が渇いたので多量の水を飲んだという。そこで、胃苓湯とγ・オリザノール製剤を一緒に与えてみた。後日、本人が言うには、服用後、体が温かくなってきたような感じがして、体全体の血色がよくなり、下痢や気分の悪さもなくなり、夕方までには治ったとのことである。
現代病名:急性胃腸炎
たちの悪い今回のかぜは、かぜと考えるよりかぜのウイルスによる急性胃腸炎と考えた方が分かりやすいのではないか、と頭の方向転換をすることにしました。
心下に食毒(ウイルス)と水毒(胃内停水)が停滞して消化障害を起こした、下痢を伴う急性胃腸炎と判断し、胃苓湯を服用していただいたわけです。
これによってスッキリと治らないといわれたお客様のかぜも本当によくなりました。
以後、「つわりかぜ」のお客様には、初期・中期・後期を問わず胃苓湯を繁用しています。(吐気・嘔吐の強い方には冷服していただいています。)
現代病名:急性胃腸炎