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ツムラ 啓脾湯 エキス顆粒(医療用)の 医師の処方解説(漢方体験談)

小児の消化不良症、食欲不振、嘔吐、腹痛、慢性胃腸炎、水瀉性下痢(泄瀉)を治します

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ツムラ 啓脾湯 エキス顆粒(医療用)
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医師・薬剤師  医師・薬剤師の処方箋解説

ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。

【啓脾湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈慢性下痢(腸結核の疑い)〉

治例図

42歳の映画女優。

平素から胃腸が弱く、下痢するくせがある。今度は約半年前から下痢が始まり、止まらない。腸結核と疑われて、ストマイ・パスを用いたが、それでも止まらなかった。

患者は痩せて脈が弱く、舌苔なく、腹部は軟弱で振水音をきく。肩こりやすく、手足が冷える。

真武湯を7日分のんだが変わりなく、啓脾湯に転方したところ、2週間で下痢1回となり、1ヵ月あまりで下痢がやんだ。

真武湯で止まらない下痢が啓脾湯で止まり、啓脚湯で止まらない下痢が真武湯で止まることがある。

現代病名:慢性下痢(腸結核の疑い)

2〈消化不良症〉

治例図

2歳の女児。

離乳期に消化不良症となり、水様の下痢日に10数行もあって、食物が入るとすぐに下痢してしまう。水様で緑色である。食欲全くなく、10数日間続いたので、すっかり痩せて衰弱極度に達した。

脈も腹も軟弱で無力、腹中は真綿を按ずるようで何物もないようである。

初めのころは胃苓湯で効なく、のち啓脾湯によって下痢は次第に減少し全治した。

現代病名:消化不良症

3〈腸結核〉

治例図

17歳の男子。

戦前から肺結核で私のところで漢方の薬をのんでいた。私が5年間戦地に行って帰国してみ ると、患者は大森海岸近くの焼け残ったアパートで静養していた。老父母の間の一人息子であった。戦後はす っかり衰えて、ときどき喀血を繰り返し、腸結核を併発して、暁方4時ごろになるとゴロゴロと腹が鳴って、 水様の下痢が起こり、日に3~4回もあるという。

これではとても助かる見込みはなく、死期も近いと思われた。

ところが啓脾湯を与えたところ、大便が固まってきて、だんだん太ってきた。胸部所見は空洞がいくつもあってひどかった。そのうち抗生物質ができるようになり、これを併用させたところ、大変よくなって、すっかり一人前となり、あの骸骨のような患者は、めでたく結婚生活に入ることができた。母親が大変よろこんでわざわざあいさつにきた。

これは腸結核のとき啓脾湯で生命をつなぎとめ、その後抗生物質の力によって普通人と同じ生活ができるようになったわけである。

現代病名:腸結核

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