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【黄芩湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
28歳の女性。
急に発熱して悪寒があり、頭痛し、下痢して腹が痛み、渇があって水を欲する。下腹は多少張るがごとくで、下痢はますますその回数を増してきた。
そこで桂枝加芍薬湯を与えたが治らない。下痢はますますはなはだしく、裏急後重に苦しむという。これに黄芩湯を与えたところ、たちまちにして治った。
現代病名:下痢
67歳の女性。
数日前カツオの刺身を食べ、翌日嘔気と下痢が数回あった。腹痛を覚え、裏急後重があり粘血便を下すようになったという。
脈はやや沈遅、舌に白苔があり、心下部痞え、左下腹部に索状を触れ圧痛がある。現在熱はない。下痢は今日は3回ぐらいで粘血を混じ、疲労を訴えている。
黄芩湯を与えたが、翌日より気分よくなり、3日間服用して諸症全く治癒した。なお4日分服用したところ、かえって便秘となり、三黄瀉心湯をのんで通じをつけた。
現代病名:急性大腸炎