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ツムラ漢方 半夏厚朴湯 エキス顆粒の 医師の処方解説(漢方体験談)

自律神経失調症に伴うのどのつかえに著効を示す漢方薬

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ツムラ漢方 半夏厚朴湯 エキス顆粒

医師・薬剤師  医師・薬剤師の処方箋解説

ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。

【半夏厚朴湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈風邪後の声枯れ〉

治例図

20代のエレベータガール。
風邪をひいた後、時々声がかすれるという。まれに咳が出るが、風邪の症状は、もうすっかりとれた。訴えにはなかったが、話しをしている最中、時々咳ばらいをしていた。たずねてみると、気にはしていなかったが、言われてみると時々のどに何かつかえる感じがあるという。仕事中不安なら、始まる前にも服用してかまわないとつけ加え、半夏厚朴湯を投与すると、のどのつかえもかすれることも減り、安心して仕事ができると笑顔を見せてくれた。

現代病名:声枯れ

2〈悪心〉

治例図

50歳前の女性。
いつも着物を着ている。色白で細面。食欲がなく、胃が重いという。あまりはっきりした症状ではないが、話し方などに気欝の傾向がある。会話中に軽い小さな咳をするが、本人はあまり気づいていないらしい。尋ねると、タバコを吸うのを見てしまうと遠いところであっても咳が出そうになるという。半夏厚朴湯の細粒ですっかりよくなり、以後胃の薬は飲まなくなったという。

現代病名:悪心

3〈若い母親のイライラ〉

治例図

Sさんは20代前半の若いお母さんです。
月経の前になるとイライラして子どもに当たり散らしていましたが、月経が終わると何であんなにイライラしたのかと反省する日々を送っていました。
そのうち、のどに何かが詰まっているようで声が出にくくなったため、漢方を扱う病院を訪れました。
そこで桂枝覆在苓丸半夏厚朴湯を処方してもらい、服用したところ、2週間後に月経がきました。それからは以前ほどイライラしなくなり、3ヵ月ですっかりイライラは取れました。

現代病名:イライラ

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

4〈半夏厚朴湯で声枯れを解消〉

治例図

小学校教諭のAさん(26歳・女性)は、毎年、新学期になると、なぜかのどが詰まる感じを覚え、声がかすれ、毎日の授業や児童への生活指導に支障が出るほどでした。
耳鼻科の学校医の診察を受けていますが、毎回、異常なしといわれ、これといった治療も受けられません。そこで、学校の近くの漢方薬局に相談すると、「生徒や職員室の雰囲気も変わって、ストレスを感じているのでは」と半夏厚朴湯を勧められました。
ストレスで声が枯れるとは思いもしなかったAさんですが、3日ほど服用すると声枯れが解消されました。今でも半夏厚朴湯をときどき飲んでいるそうです。

現代病名:声枯れ

ポイント:漢方LIFE

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

5〈心因性のつわりも漢方で改善〉

治例図

2人目を妊娠中のTさん(30歳)は、前回のつわりのときに小半夏加茯苓湯を処方され、1週間で改善した経験があります。
しかし、経験済みだからといって今回のつわりが軽いかといえば、そうではありませんでした。第1子は手のかかる年ごろなのに、夫は働き盛りで家事の手伝いなど期待できません。そんなストレスからか、食事がのどを通らなくなってしまい、前回よりも強いつわりが出てしまったのです。
そこで今回は、心因性のつわりに効果のある半夏厚朴湯が処方されました。これを1ヵ月ほど飲み続けたところ、症状はすっかり改善されました。

現代病名:つわり

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

6〈つわりのストレスを半夏厚朴湯で改善〉

治例図

都内の病院に勤める看護師のAさん(25歳)は、妊娠8週目の妊婦です。妊娠8ヵ月までは勤務を続けるつもりでしたが、ひと月ほど続くつわりで食事が取れず、体力の低下と倦怠感、不安感に悩まされていました。
そんなAさんを見かねた夫のYさんは、家事を担当し、毎朝Aさんが唯一食べられる冷えたおにぎりをつくってあげたりしていましたが、仕事中も心配でたまりません。そこで、勤務先の社内診療所で漢方に詳しい医師に相談し、Aさんをみてもらうことにしました。
医師は、Aさんの精神的ストレスが強いこと、吐き気のほかにのどに違和感があること、普段から胃が弱いことなどから、精神不安と水毒を解消する半夏厚朴湯を処方し、吐き気があるときは冷水で溶いて飲むようにとのアドバイスも行いました。Aさんがそれから毎日服用したところ、1週間もするとイライラや不安が消え、食欲も徐々に回復してきました。
現在Aさんは、目立ちはじめたおなかを抱え、元気に勤務に励んでいます。

現代病名:つわり

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

7〈喉の異物感〉

治例図

年齢/15歳。性別/男性。身長170cm、体重58kg。
やせ型、腺病質で顔色は赤黒い。血圧は125-85、通便1日1回で残便感があります。排尿回数1日6回。精神不安、頭重があり、胃がつかえ、重苦しい感じがします。
半夏厚朴湯を1回4錠で1日4回(朝昼晩の食間と就寝前)服用していただきました。服用1週間後、今まで喉にひっかかっていたものがなくなったように感じたとの事です。

現代病名:喉の異物感

8〈胃下垂症〉

治例図

動悸とめまいを主訴とする38歳の男子。

胃下垂症で、手足がふるえ、腹の力が抜けてしまったようだという。疲れやすく、動悸・めまいがある。食欲は普通。大便一行、左の腹直筋が拘重し、贋の上方で、動悸が亢進している。半夏厚朴湯ニカ月で、腹に力がつき、手足のふるえ・めまい・動悸もよくなった。

半夏厚朴湯は、あまり腹部の軟弱なものには用いないがよい。厚朴の配剤されている方剤は、ひどい虚証には禁忌である。

現代病名:胃下垂症

ポイント:大塚敬節氏、漢方診療三十年

9〈上半身の浮腫〉

治例図

友人の妻君。

妊娠中から浮腫があったが、分娩を終わると間もなく、胸部、頸部、顔面に向かって、どんどん浮腫が増加し、胸が苦しく、いまにも呼吸が止まるのではないかと思われるほどの苦しみである。

いちばん苦しいのは、のどに向かって下から何物かが突き上がってきて、息がつまるようで、ひっきりなしにせきが出る。
それが出ると少し楽になるが、また苦しくなる。尿は朝からほとんど出ない。顔は平生の三倍もあろうかと思われるほどの腫れ方で、頸部もそれにつれてひどく浮腫している。

これは金匱要略の「病者水を苦しみ、面目、身体、四肢皆腫れ、小便利せず、云々」の条を参照し、半夏厚朴湯を与えたところ、これをのんで10分もたたないうちに、のどへ物が突き上がってくるのがやみ、暁方近くから尿がどんどん出て、数日で全快した。

現代病名:浮腫

ポイント:大塚敬節氏、漢方診療三十年

10〈神経症(頭痛・めまい・心悸亢進を主訴)〉

治例図

33歳の婦人。

前の年の秋に四人の子が百日咳にかかり、心配した。引き続き自分も関節リウマチにかかり心臓弁膜症になるおそれがあるといわれ、非常に苦にし心配した。

すると、ある夜突然心臓を握られるような気がして、(このような形容詞を使って病状を語る者には半夏厚朴湯の証が多い)驚いて自分で脈を診たところ、止まっていたので、急いで医者を呼んで注射してもらったら治った。

それから後は、人と30分対談しても、頭痛とめまいが起こり、食事もすすまない。ときどき心悸亢進、呼吸促迫の発作が起こるが、そのときには、10分ぐらいの間隔で、しきりに多量の小便が出る。

この患者は夜間は女中でもつれないと一歩も門外に出られないし、日中でも外出するときは、道中でいつ死ぬかもしれないからと、住所姓名を明記した紙片を懐中に入れているという。神経質の婦人であったが、半夏厚朴湯を与えると、ニカ月で全くよくなった。

現代病名:神経症

ポイント:大塚敬節氏、漢方診療三十年

10〈不眠症〉

治例図

一婦人、40歳。

数年前より不眠を病みて癒えず、余証として軽き咳出でて、これも数年やまずという。

これに半夏厚朴湯を服さしめて、不眠症さっぱりと癒えたるものあり。この人自身は気がつかざりしも、人に質され初めて咽中に表欝のあることを言い出せり。

現代病名:不眠症

ポイント:荒木性次氏、古方薬嚢

10〈ヒステリー〉

治例図

一婦人、数年来の持病あり。

発作は年二~三回なれども、その発作の起る前には、神経亢ぶり、ヒステリーのごとき気分を生じ、次いで胃のあたりに堅き塊状物を覚え、忽ち昇りて咽を塞ぐという。これに「半夏厚朴湯」を用いて大効を奏しやることあり。

現代病名:ヒステリー

ポイント:荒木性次氏、古方薬嚢

10〈半夏厚朴湯を用いた処方で自然気胸が治った〉

治例図

Aさん(48歳・男性)は、金融機関に勤めるサラリーマンです。かつて胸膜炎にかかり、その後、肺結核を患ったこともあるAさんは、今年の初め、自然気胸になってしまいました。そこで、知人に紹介された漢方医を訪れることにしたのです。

医師がAさんのX線写真を見たところ、右の肺が3分の1ほどに縮んでおり、本人は非常な息苦しさを訴えていました。

A さんはやや太っていて体格がよく、舌は白く湿っています。また、脈は遅く、右側胸部の呼吸音が弱く、さらに右側の胸脇苦満(肋骨の下辺りを押すと強い抵抗があること)が見られました。

その後、医師に処方された小柴胡湯合半夏厚朴湯を服用したところ、1週間ほどで呼吸が楽になり、X線写真で確認したところ、肺も元の大きさに戻っていました。

さらに、数カ月間、服用を続けた後に中止しましたが、現在に至るまで再発もなく、Aさんの自然気胸はすっかり完治したようです。

現代病名:自然気胸

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