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甘草瀉心湯の 医師の処方解説(漢方体験談)

胃腸の病に伴う精神不安を改善する漢方の妙薬

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甘草瀉心湯

医師・薬剤師  医師・薬剤師の処方箋解説

ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。

【甘草瀉心湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈十数年来の悩みが10日で治った〉

治例図

東北に住むAさん(72歳・女性)は、十数年間、交互に襲う下痢と便秘に悩まされてきました。いろいろな薬を試してみたものの一向によくなりません。おなかが張って吐き気はあるのに吐けない、という気持ちの悪さに残便感が重なり、イライラすることもしばしばでした。

そんなある日、東京から里帰りしていた娘に悩みを打ち明けたところ、娘が懇意にしている東京の漢方専門薬局に相談に行くようにといわれ、新幹線に乗ること2回。しかし、いずれも車中で下痢になり、心配になって引き返してしまうというありさまでした。

事情を知った娘がその薬局に相談したところ、甘草瀉心湯を勧められました。

娘から送られた薬を飲みはじめて10日目のことです。何年振りかでやっと気持ちのよい便が出たのです。十数年来の悩みがパッと吹き飛びました。今は、トイレの心配をしないで飛び回れるのがうれしいというAさんです。

弁証論治 脾胃湿熱(湿熱阻滞脾胃)  

現代病名:慢性腸疾患

2〈食あたり〉

治例図

夏は暑さのため胃腸も弱り、食あたりや食中毒を起こしやすいので用心が大切です。

平成六年夏、サミットに出かけた村山首相が、ナポリで急性胃腸炎を起こして一日入院される騒ぎがありました。
首相は高齢なのに暑さの中をさらに暑い国に出かけられ、そこで脂濃いイタリー料理を食べさせられました。暑さ、疲労、慣れない食事と揃えば誰でも腹をこわしてダウンするのは当然です。

食あたりや過労などで胃腸の正常な働きが失調して悪心嘔吐や下痢を起こした時に用います。この処方には食物中の細菌や毒を中和解毒し炎症を止める薬と胃腸を温め嘔吐や下痢を抑制して働きを正常に戻す薬とが配合されています。

昭和二十七年、総選挙の遊説で故郷の土佐に帰った、時の宰相・吉田茂は名物の鰹のタタキを食べすぎて猛烈な食あたりの下痢を起こしました。

今回の村山首相と全く同じケースです。土地の名医大家と言われる医者達が手を尽くしましたが一向に下痢が止まず、とうとう主治医の馬場先生という漢方の医者をわざわざ東京から飛行機で呼び寄せて治療に当たらせたところ、この先生は誰も治せなかった宰相の下痢を甘草瀉心湯の一服で見事に治してしまいました。

この馬場先生という人は、東大医学部を主席で卒業した秀才ですが、とても変わり者の名医だったそうです。

弁証論治 脾胃湿熱(湿熱阻滞脾胃)  

現代病名:食あたり

出典出典:「いのちを養う漢方講座」 発行所:葦書房(2000) 担当医師:高山宏世

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