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コタロー 桂枝茯苓丸料 エキス細粒の 医師の処方解説(漢方体験談)

更年期障害などの婦人病に良く効き、美肌効果もあるクスリ

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コタロー 桂枝茯苓丸料 エキス細粒

 EBM

【桂枝茯苓丸の臨床効果に関する・エビデンス】…根拠に基づく医療(Evidence-Based Medicine)です。

1〈更年期症候群〉患者数:60

●対象:更年期症候群47例、卵巣摘出術後13例の不定愁訴患者60例、年齢35歳~61歳、平均年齢48歳。

明らかな精神神経科疾患などは除外された。

●方法:桂枝茯苓丸を8週間投与した。

8例には他剤が併用された、クッパーマン閉経期指数、血清脂質を評価した。

ポイント:桂枝茯苓丸投与によるクッパーマン閉経期指数の減少率は61.9±8.0%、また、91.6%の患者はクッパーマン閉経期指数が10%以下となった。

血清脂質はTGが130±9.4から117±8.8mg/dlと低下傾向であった。

総コレステロール、HDL-コレステロールに変化は認められなかった。

参考文献:産婦人科の世界,45:167-176,1993.

2〈子宮筋腫・子宮内膜症〉患者数:84

●対象:子宮筋腫・子宮内膜症と診断され、Gn-RHアナログの治療を受けた84例、年齢は50歳代6例、40歳代50例、30歳代21例、20歳代7例。診断は子宮内膜症31例、子宮筋腫36例、両疾患合併17例。

●方法:酢酸リュープロレリン70例、酢酸ナファレニン14例で投与方法は4週間ごと6回投与を原則とし、筋注および経鼻投与とした。

桂枝茯苓丸投与に関しては、Gn-RHアナログ単独投与群34例、併用投与群50例であった、桂枝荏苓丸投与期間は24週間とした。

投与開始時より4週間ごとに更年期様症状(クッパーマン指数該当項目)の出現状態を調査した。

ポイント:Gn-RHアナログ投与時の更年期様症状の出現率は59.5%(50/84例)で、併用投与群では94.0%(47/50例)の出現率を認めた、桂枝茯苓丸併用投与群での改善率は83.O%(39/47例)、消失率は17.0%(8/47例)であった。

参考文献:産婦人科漢方研究のあゆみ,17:36-39,2000.

医師・薬剤師  医師・薬剤師の処方箋解説

ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。

【桂枝茯苓丸の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。

1〈テーラー症候群(骨盤充血症候群)〉

治例図

35歳女子。
既婚、2児あり。保険の外交員。主訴は腰痛。子宮周辺に強い圧痛があり、大学病院でテーラー症候群との診断を受けたことがあるという。さまざまな治療を受けたが、一向に軽快せず、現在は年に1~2回、近くの婦人科で子宮マッサージを受けている。人づてに漢方を知り、望みを託して来院。腹診に際し、ト腹部の子宮あたりを押すととびあがらんばかりに痛がる。月経は不順、神経症はさほど訴えないが、夫婦仲は数年前からあまりうまくいっていないという。脈力、腹力ともに十分あり、ややのぼせる傾向がある点を目標に桂枝茯苓丸を投与。半年ほどの服用で症状はすべて消失した。

現代病名:テーラー症候群(骨盤充血症候群)

2〈皮下出血〉

治例図

59歳、女性。
日頃健康で実証。山梨県の天目山へ家族とハイキングに行った折のこと。谷川すじを下っているとき、大きな御影石の角に内腿をこすり負傷したが、痛みは感じなかった。しかしそれから3時間も谷川沿いを下ってきたので駅へ着いたころには鶏卵大のあざとなり、はれて痛みだした。そこで、ヒヤロンで冷やして帰宅した。越婢加朮湯と桂枝茯苓丸を増量し服用したが、内出血は急に拡がり膝下まで真っ黒になってしまった。腫れが引かないので2日後に外科で水を抜いてもらった。水腫が消えたので桂枝茯苓丸だけを多めに服用したところ、内腿から踵まであった黒あざは数日で消え、何の跡も残らなかった。

現代病名:皮下出血

3〈若い母親のイライラ〉

治例図

Sさんは20代前半の若いお母さんです。
月経の前になるとイライラして子どもに当たり散らしていましたが、月経が終わると何であんなにイライラしたのかと反省する日々を送っていました。
そのうち、のどに何かが詰まっているようで声が出にくくなったため、漢方を扱う病院を訪れました。
そこで桂枝在苓丸半夏厚朴湯を処方してもらい、服用したところ、2週間後に月経がきました。それからは以前ほどイライラしなくなり、3ヵ月ですっかりイライラは取れました。

現代病名:イライラ

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

4〈慢性蕁麻疹(じんましん)が6ヵ月で完治〉

治例図

看護師のHさん(40歳・女性)は、5 年来の慢性蕁麻疹(じんましん)に悩まされていました。その間、抗アレルギー薬を毎日服用していたにもかかわらず一向に快方へ向かう様子がないため、とうとう漢方を処方する医院の扉をたたいたのです。
Hさんは、月経不順で、歯肉も紫がかっていて瘀血の状態でした。蕁麻疹(じんましん)も瘀血特有の赤紫色の膨疹ということで、駆瘀血剤の桂枝茯苓丸が処方されました。
これを服用して3ヵ月もすると症状が軽くなり、かゆみもなくなりました。さらに飲み続けた6ヵ月後には、蕁麻疹(じんましん)は跡形もなく消えてしまったのです。

現代病名:蕁麻疹(じんましん)

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

5〈筋腫の成長が止まり手術を見合わせた〉

治例図

会社員のMさん(30代・女性)は、別の病気を治療するために病院に行ったとき、子宮筋腫の手術を勧められました。彼女は、以前から筋腫があることは分かっていましたが、将来の出産の可能性を考えて、経過を見ていたのです。
漢方を扱う医師に相談したら、という知人のアドバイスで、紹介された女性医師を訪ねると、「漢方でも、筋腫が必ず小さくなるとはいえません」といわれました。しかし、月経不順や軽度の月経痛があることから、桂枝茯苓丸を中心とした漢方薬で治療を受けることになりました。しばらく続けていたところ、肩こりや月経に伴う症状が徐々に軽くなっていきました。そして、その後、筋腫が大きくなった様子がありません。Mさん自身は、筋腫が少し小さくなったように思っています。

現代病名:子宮筋腫

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

6〈5cmと3cmの子宮筋腫が漢方治療でなくなった〉

治例図

Y子さん(48歳)は、約5㎝と約3cmの子宮筋腫が発見されたため、定期的に検査を受けて経過を観察していました。
ある日、かねてから関心のあった漢方治療を試してみようと、漢方の専門医のもとを訪れました。Y子さんは中肉中背で体力も中程度でしたが、入浴後、すぐに湯冷めをしてしまうほどの冷え症であったことから、血をめぐらせて冷えを解消する桂枝茯苓丸と、腫れものに有効な薏苡仁の合方が処方されました。さらに、医師からは冷えを予防するためのアドバイスももらいました。
医師の指示どおり漢方薬を飲み、冷え対策をするようになって半年後、婦人科で子宮筋腫の検査を受けたY子さんは、医師から3omの筋腫がなくなっていると告げられたのです。さらに1年後、再び検査を受けたところ、5cmの筋腫もきれいに消えていました。そればかりか、いつのまにかコレステロール値もぐんと下がっていたのです。
本来の子宮筋腫の治療に加え、うれしい副効果を体験したY子さんは、現在も漢方薬を飲み続け、元気に毎日を送っているそうです。

現代病名:子宮筋腫

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

7〈子宮筋腫の摘出手術がスムーズに〉

治例図

検査で子宮筋腫が見つかったMさん(45歳・女性)は、しばらく経過観察をしていましたが、徐々に子宮筋腫が大きくなってきました。月経痛が重く、貧血傾向もあるということで、とうとう医師から手術を勧められました。それまでもたびたび漢方薬で病気治療をしていたMさんは、手術をするまでの間、漢方薬を飲んでみることに決め、漢方薬局を訪れました。
Mさんは、漢方の専門医に処方された桂枝茯苓丸の服用とともに冷え対策、そしてストレスを解消して気のめぐりをよくするための運動などを積極的に行いました。
やがて摘出手術をしたMさんは、医師から手術がスムーズに行われたことを知らされました。
漢方薬を服用してからは、筋腫は大きくなることもなかった上に、さらに、筋腫の部分だけが独立したように盛り上がって、驚くほど摘出しやすかったということです。
後に漢方の専門医にこの話をしたところ、「漢方薬では、ある程度の大きさに育ってしまった筋腫を小さくすることはできなかったものの、成長を抑えて、症状の悪化を防ぐことができたのでしょう」といわれました。

現代病名:子宮筋腫

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

8〈手術後の体力回復から体質も改善された〉

治例図

貿易会社の営業ウーマンKさん(35歳)は、忙しいあまり生活は不規則で便秘がち、会社では夏でもひざ掛けが手放せない冷え症です。ある日、シャワーを浴びていて、せっけんのついた手で胸に触れたところ、小石のような硬いしこりに気付きました。
乳腺外来のある病院を訪ね、診察を受けると直径1㎝程度の乳がんと診断され、乳房温存療法の手術を受けたのです。
手術後に抗がん剤投与と併用して、桂枝茯苓丸にカワラタケ、白花蛇舌草、薏苡仁を加えて処方された煎じ薬を3年間飲み続けました。抗がん剤を使わなくなった今でも、飲んでいると体調がよいので桂枝茯苓丸を続けています。

現代病名:乳がん

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

9〈梅雨時になると痛み出す坐骨神経痛が漢方薬で改善〉

治例図

54歳になるT代さん(女性)は、ここ10年ぐらい、梅雨時になると左右どちらかの足に坐骨神経痛が起こり悩んでいました。案の定、昨年も梅雨時になると左の足が痛みはじめました。しかし、これまで椎間板ヘルニアになったことはなく、腰痛もあまりなかったので、医者にも原因は分からず、ただ鎮痛剤を処方されるだけだったのです。
痛むのは梅雨の季節だけだったので、これまでは我慢していましたが、年齢のことを考え、治せるのなら治してしまいたいと思うようになり、T代さんは漢方を扱う医師に相談しました。するとT代さんは、虚証で瘀血があると診断されました。坐骨神経痛は水毒が原因しているとのことで、処 方されたのが桂枝茯苓丸です。1週間ほど服用していると、尿の出がよくなり、坐骨神経痛がなくなってきました。こうして、昨年の梅雨時はほとんど痛みに悩まされることがなく過ごせたのです。
今でも梅雨時になって痛みが出ると、すぐに桂枝茯苓丸を飲むようにしているそうです。

現代病名:坐骨神経痛

10高血圧を治して色白な肌に〉

治例図

T男さん(55歳)は、高血圧で通院していましたが症状が改善しないため、漢方治療に切り替えることにしました。
そこでT男さんは駆疲血剤の桂枝茯苓丸と動脈硬化を治す釣藤散を処方され、併せて足元の冷えを治すため半身浴を勧められました。治療を続けて1ヵ月、肌がツルツルになりはじめ、その後血圧が安定するにつれ、肌が白くなっていきました。T男さんは休日の草野球で日焼けしていると思っていたのですが、赤黒い顔色は、実は高血圧のせいだったのです。

現代病名:肌荒れ

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

10〈漢方薬で肥満解消、月経も規則的に〉

治例図

Cさん(18歳・女性〕は、思春期に入ったころから太りはじめ、やがて月経が止まってしまいました。心配になったCさんは漢方の専門医を訪れることにしました。
漢方専門医は、全身にむくみが出ていることと月経異常が現れていることから、Cさんの肥満を血と水の停滞が原因であると判断し、水のめぐりをよくする五苓散と血のめぐりをよくする桂枝茯苓丸、そして便秘解消作用のある大黄甘草蕩を処方しました。
Cさんが漢方薬の服用とバランスのよい食事を取るように心がけたところ、3ヵ月後には2㎏の減量に成功しました。
元来の明るい性格も手伝って、Cさんはそれからさらに前向きにダイエットに取り組みました。こうしてしばらくすると、月経が再開し、体重は標準体重に近いところまで減ったそうです。

現代病名:肥満解消

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

10〈桂枝茯苓丸で指のまひが治癒〉

治例図

主婦のTさん(50歳〕は、ある日突然、右手の親指が引きつれたようになり、自分の意思で動かすことができなくなってしまいました。あちこちの病院で検査を受けましたが、異常は発見されず、電気治療なども試しましたが、まったく改善されません。
困り果てて漢方薬局を訪れたところ、更年期障害の症状や瘀血があるということで、桂枝茯苓丸が処方されました。服用を始めると、体調が徐々によくなって更年期障害の不快症状も消え、2ヵ月後には親指も動くようになったそうです。

現代病名:指の麻痺(まひ)

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

10〈漢方薬で症状の進行が止まった〉

治例図

Wさん(62歳・女性)は、市民検診で白内障と診断されたものの、手術の必要はないといわれ、点眼薬だけを使っていました。しかし思うような治療効果が得られないため、漢方薬を試してみようと、漢方の専門家を訪れることにしたのです。

あざができやすい、冷えがひどい、下痢をしゃすいというWさんには、血の流れを改善する桂枝茯苓丸と、体を温める真武湯が処方されました。服用して2週間もすると、Wさんの目はかなりものが見えやすくなっていました。また、あざができにくくなっていることにも気がついたといいます。その後も引き続き服用し、1年後の市民検診では白内障が進んでいないことが分かりました。

発症してから5年が経過した現在も、症状は安定していて手術の必要もありません。Wさんは現状維持のため、漢方薬を飲み続けています。

現代病名:白内障

10〈肥満と共に高血圧症、便秘、腰痛を合併〉

治例図

54才女性
現病歴:40才過ぎから体重が増加し始め、初診時身長158Cmに対し体重83Kgになった。肥満と共に高血圧症、便秘、腰痛を合併している。
四 診:のぼせ症、顔面充血して多汗症である。
舌質暗紅、舌下静脈の怒張と蛇行が著明、白貳苔。脈は沈実(血圧176/96㎜Hg)。腹部は充実して膨満、少腹硬満し、齋両側斜下に圧痛著明。
弁 証:食積、気滞、瘀血。
処 方:防風通聖散(煎剤)に桂枝茯苓丸(生薬丸剤)を兼用。同時に減食ならびに運動を指示。
経 過:1ケ月後、血圧160/90㎜Hg、体重は10Kg減少した。最終的には体重71Kg、血圧153/90㎜Hg まで減量と血圧降下に成功した。

現代病名:肥満、高血圧症、便秘、腰痛

出典出典:「いのちを養う漢方講座」 発行所:葦書房(2000) 担当医師:高山宏世

15〈夫婦で漢方薬を服用し、念願の妊娠〉

治例図

T男さん(32歳)とK子さん(33歳)夫妻は、中等度精子無力症が原因で妊娠できずにいました。K子さんの体に異常はないものの、月経過多と月経痛に悩まされていました。

また、夫妻はすでに体外授精を2回経験していました。次回の体外授精の日程も決まっていて、それを何とか成功させたいと、夫妻は漢方を扱う病院を訪ねたのです。

T男さんはやせ型で体力がなく、冷えがたまっていることから、体を温めて新陳代謝を上げる真武湯が処方されました。

また、K子さんには、月経異常を改善し、妊娠しやすく、かつ妊娠を継続しやすい体をつくるために、血のめぐりを改善する桂枝茯苓丸四物湯が処方されました。

漢方薬を服用しはじめると、2人ともそろって体調がよくなってきました。服用を続けて8ヵ月後、検査をしてみると、T男さんの精子運動率が上がっていたのです。

予定していた体外授精は成功し、2人は赤ちゃんとの対面を心待ちに毎日を送っています。

現代病名:月経異常

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

16〈かぜの後、首が動かなくなる〉

治例図

小学校1年生のT君(6歳〕は、ある日、なんの前触れもなく、突然頭が傾いたまま動かせなくなったため、整形外科で診察してもらいました。

首以外の状態は良好で、特に異常はありませんでした。

T君の母親は、医師に「最近かぜをひきませんでしたか」と質問されて、1週間ぐらい前にかぜ気味だったことを思い出しました。そのことを医師に話すと、ウイルス感染による環軸椎回旋位固定と診断されました。

処方された桂枝茯苓丸を服用したところ、2~3日で首が動くようになり、まもなく完治したそうです。

現代病名:環軸椎回旋位固定

17〈月経不順が治り、子宮筋腫まで消滅〉

治例図

Wさん(32歳・女性)の月経不順は、1ヵ月、あるいは2ヵ月来なかったり、来ると思えば経血量も多く月経痛がひどい、そんな症状でした。またWさんには、小さな筋腫が2、3個ありました。

冷えはあるものの胃腸の調子はよく、体力も普通であるWさんには、桂枝茯苓丸加四物湯が処方されました。いわゆる血の道症の漢方治療に用いられる桂枝茯苓丸と四物湯を1つにした漢方薬です。

この薬を飲んだところ、普通量の月経が2回続けて訪れました。3回目の月経では赤黒い経血の塊が出てWさんは驚いたのですが、これをきっかけに、その後は規則的に月経が来るようになったそうです。しかも、婦人科で検査をしたところ筋腫が1つ消滅しているといわれたのです。

今では月経痛もなく、毎月何の苦もなく過ごしているとのことです。

現代病名:月経不順

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

18〈冷えをためないうちに対処し、1ヵ月で改善〉

治例図

数ヵ月前にモンゴルから来たAさん(23歳・女性)は、日本で暮らすようになってから手足が冷え、肩こり、頭痛、月経痛に悩まされるようになってしまいました。

ある日、たまたま漢方薬がよく効くことを聞いたAさんは、さっそく漢方薬を使う病院を訪れました。Aさんには、下半身を温めるアドバイスとともに、桂枝茯苓丸四物湯が処方されました。これを飲むとすぐに体がポカポカしてきたとAさんはいいます。

服用を続けて1ヵ月後に月経が来たときには、もう痛みはありませんでした。

これは、漢方薬の作用はもちろんですが、Aさんが医師のアドバイスどおり下半身を温めるように徹したことが、功を奏した結果です。冬には氷点下40℃にもなるモンゴルに暮らしていたAさんは、体を温めることの大切さを基本的に理解していたのでしょう。

日本に来て、多くの若者たちと同じような服装をすることで冷えてしまっていたのですが、早く対処したおかげで1ヵ月という短い期間で月経困難症が解消されたのです。

現代病名:月経痛

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

19〈漢方薬で右手の突っ張りが改善した〉

治例図

50歳の主婦Tさんは、数年前に更年期障害になったそうです。最近、体が冷えやすく、寒くなると手の指先が白くなるレイノー現象が出るようになり、また、右手の甲の辺りに突っ張りを感じるようになりました。

夫の知人に漢方を扱っている医師がいると聞き、Tさんはさっそく訪れることにしました。診察の結果、強皮症ではありませんでしたが、そのままほうっておくと、強皮症になる可能性があるとのことです。

特に原因がないのに体が冷えるという症状のほか、腹診で下腹部に圧痛があることが分かり、瘀血を取り去る桂枝茯苓丸と柴胡桂枝湯が処方されました。

半年ほど服用したところ、体が極端に冷えることはなくなり、レイノー現象もほとんど出なくなりました。現在も服用を続けていますが、右手の突っ張りも緩和され、大変調子がよいとのことです。

現代病名:レイノー現象

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

20〈ストレスで止まっていた月経が元通りに〉

治例図

中学1年のときにアメリカに渡って以来、月経が止まってしまい、ホルモン療法を続けていたMさん(23歳・女性)。

帰国したMさんは、東洋医学での治療に変えようと、漢方を扱う医師のもとを訪れました。

する と、10代でホルモンのバランスがまだ整っていなかったときにホルモン剤を使用したことと、環境の急激な変化によるストレスが原因と診断され、桂枝茯苓丸と柴胡加竜骨牡蛎湯が処方されました。

これを飲み続けて1年半後、おりものの分泌や乳房の張りなど、ホルモンが整ってきている様子が見られ、2年後にはきちんと月経がくるようになったのです。

現代病名:月経不順

出典出典:「漢方LIFE」 発行所:DeAGOSTINI(2005) 担当医師アドバイス

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