ここに記述した文書は、すべて医師または薬剤師の漢方薬処方箋解説です。医薬品購入使用者の口コミ情報ではありません。
【小半夏加茯苓湯の症例・治例】…次の症例に近い病症の方は、本方剤をお奨めします。
23歳女子。
妊娠3ヶ月日に、やせ衰えて来院。悪阻(つわり)〉が激しく、内服薬も注射もあらゆる療法をためしてみたが、一向におさまらず、この1ヶ月半程ほとんどものが食べられない。この上は人工流産させるより仕方がないと言われたが、何とか保ちたいという。腹診してみると、腹力は軟弱で胃内停水が著明に認められる。小半夏加扶苓湯を投与、盃に1杯ずつ冷服させたところ、3日目から嘔吐はやみ、飯を2杯も食べるようになった。
現代病名:つわり
30歳女性。
普段から当帰芍薬散、補中益気湯を服用。妊娠したとたんつわりがひどく、乗り物に酔ったことのない人が、自分で車を運転していても吐き気がひどく、車を止めるありさま。お腹がすいても、食べても吐き気、いても立ってもいられない。めまいに立っていられず、横にならざるをえないこともしばしば。小半夏加扶苓湯を水で服用してもパッとせず、氷水で服用し、効をみた。しばらくこの状態のくり直しで17週間過ぎたころ、やっと持ち歩かずにすんだという。
現代病名:つわり